2018年、フランスで開催された、第71回カンヌ国際映画祭で長編コンペティション部門の審査結果が発表され、
是枝裕和監督作品、「万引き家族」が第71回カンヌ国際映画祭の最高賞であるパルム・ドールに輝きました。
この賞を日本人が受賞するのは、1997年今村昌平監督作品「うなぎ」以来ですから21年ぶりになります。
是枝裕和監督作品は中身の濃い作品で楽しめる作品ばかりですから、
今回の新作「万引き家族」がとても気になっていたのですが、
ついにカンヌで最高作として認めらたんですね。
今回、日本人監督として4人目のパルム・ドール受賞者となります。
・1人目の受賞者は衣笠貞之助、「地獄門」((1953)
・2人目の受賞者は黒澤明、「影武者」(1980)
・3人目の受賞者は今村昌平「楢山節考」(1983)「うなぎ」(1997)
凄い快挙を成し遂げましたね。
「万引き家族」は2018年、6月8日より全国公開されるということで、
今からとても待ち遠しいのですが、
この映画は、東京の下町で生計を立てるために家族で万引きを重ねる、
貧しい一家の姿を描いた作品となっています。
「キャスト
リリー・フランキー、安藤サクラ、松岡茉優、池松壮亮、城桧吏、佐々木みゆ
緒方直人、森口瑤子、山田裕貴、片山萌美、柄本明、高良健吾、池脇千鶴、樹木希林・・・他
今回もリリー・フランキー、樹木希林など、裕和作品でおなじみの役者さんが登場しています。
早く観たいですよ!
映画公開前に先駆け、監督の作品の数々を堪能していました!
是枝裕和監督作品といえば、「海街diary」
四姉妹を、綾瀬はるか、長澤まさみ、夏帆、広瀬すずが演じています。
この作品はやはり四姉妹がとてもおもしろいです。
みんな、それぞれの個性を豊かに表現しているし、
この女優さんたちなら観てしまいますよ!
海街diaryはあえてランキングに入れません!
なぜなら、是枝裕和監督作の中で、僕が絶対観てほしい作品だからです。
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この作品を観なければ、是枝裕和監督作品を語れないと言えるほどの作品。
しかしながら裕和作品はまだまだ楽しめます!
そこで今回、
「是枝裕和監督作品おすすめランキングTOP3」をご紹介します!
よくある、おもしろくもない、なんでも紹介するランキング形式にするのではなく、
僕が実際に観て、本当に面白かった作品に絞った作品をおすすめしています。
「第3位」『空気人形』
原作は業田良家の「ゴーダ哲学堂」シリーズから映画化された「空気人形」(2009)
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【あらすじ】
古びたアパートで、秀雄(板尾創路)はラブドール(空気人形)に「のぞみ」と名付けて部屋で話しかけたり、
抱いたりして暮らしていた。そんなある日、空気人形が瞬きをしだし、自分で立ち上がる。
空気人形であるのぞみは心を持ってしまったと自分に言う。
のぞみは自身の行動が秀雄にバレないように、
秀雄が仕事へ出かけると、1人で街へでかける。
のぞみは、何気なく入ったレンタルビデオ店で純一に惹かれ、アルバイトを始める。
秀雄の前では空気人形のフリをして、
秀雄が仕事へ出かけると街へ出かけていくのだった。
【キャスト】
ぺ・ドゥナ、ARATA、板尾創路、高橋昌也、余貴美子、岩松了、星野真里、丸山智己、
奈良木未羽、柄本佑、寺島進、山中崇、ぺ・ジョンミョン、桜井聖、オダギリジョー、富司純子・・・
【感想】
「空気人形」を初めて観た時、とてもビックリしたのを覚えています。
秀雄役の板尾創路が女性の人形に喋りかけているシーン、
キスしたり、人形を抱いているシーンに驚きをいだきました。
板尾さんの演技が妙にハマっているこの役柄、
なんなんだ!この秀雄という人物?
「ありえない!」
「気が狂っている!」
「ド変態!」
僕は画面を観ながら、開いた口がふさがりませんでした。
出だしから強烈なインパクトがある映画ですよ!
さらに、常識をくつがえすかのような展開になります。
映画の冒頭で、「突然人形が動きだす」のですから。
こういうストーリー系は今まで観たことがなかったので、
正直驚きと、違和感が同時に起こったような始まりでした。
空気人形・のぞみ役を演じているぺ・ドゥナの演出も良く、
人形そっくりでした。
ぺ・ドゥナは韓国の女優。
心を持ったのぞみは、部屋から外の世界に出るのですが、
レンタルビデオ店やベンチ、通り道などでさまざまな人に出会うのですが、
その出会い1つ1つが心動かされます。
人に出会って、人形が心をもってしまった意味だとか、
人が生きている意味を考えさせられる展開に、
この映画の切なさと深さに気づくことになります。
純一とのぞみの関係も、とても驚きの展開になっています。
個人差があると思いますが、少し笑える部分もあり、マニアックな部分もあり、
怖さもあり、切なさも詰まった作品でした。
おすすめです。
「第2位」『三度目の殺人』
三度目の殺人は、是枝裕和監督が脚本した法廷サスペンス。
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主演は福山雅治。
【あらすじ】
殺人の前科がある三隅が、解雇された工場の社長を殺し、火をつけた容疑で起訴される。
犯行も自供し、死刑はまぬがれない状況だった。
そんな三隅の弁護を重盛は担当することになった。
調査を進めるにつれ、重盛のなかで違和感があった。
三隅と面会し話をするなか、三隅の供述が度々変わる。
三隅と被害者の娘、咲江(広瀬すず)と母親の美津江(斉藤由貴)に接点が浮上し、
関係を探っていくうちに新たな真相が判明する。
【キャスト】
福山雅治、役所広司、広瀬すず、斉藤由貴、吉田鋼太郎、満島真之介、松岡依都美、市川実日子、橋爪功 他
【感想】
この作品は主演である重盛朋章役として福山雅治が演じているのですが、
何度観てもかっこいいイケメン俳優です。
僕は福山雅治さんが好きで、音楽やラジオ番組を良く聴くことが多いのですが、
俳優としても人気を獲得している役者です。
女性に人気のシンガーソングライターでもありますが、
男性にも、とても人気があります。
彼がどんな演技を見せているのかも楽しみだったんですが、
役どころとしては、弁護士である重盛役。
30年前にも殺人の前科がある三隅(役所広司)の弁護をすることになります。
僕が個人的に思うのは、役所さんが出ている映画は価値を高めます。
存在感があるんです。
この2人の共演もみどころだったんですが、
真実を追求する重盛と嘘の供述をする三隅の会話もみどころ。
さらに、女優の斉藤由貴、ちはやふるで主演を演じている「広瀬すず」、
広瀬すずは、是枝裕和監督、脚本作品、海街diaryにも出演しています。
法廷サスペンスは嫌いじゃないんですが、
内容が難しいサスペンスがよくあります。
何度も観ないと本質が見えてこない映画がありますが、
この作品を観ていくと、ストーリーはそんなに難しいストーリーではありませんでした。
気難しくストーリーの展開を注意深く観ていくスタイルと違い、
違和感なくストーリーに入り込める作品でした。
真実はどこにあるのかというミステリアスなところが楽しめたところ。
何より、学生の娘をもつ、父親役の福山雅治の演技がとても興味深く、
父親が仕事で抱えている問題に紳士に立ち向かう姿、
弁護士として何としてでも正義をつらぬこうとする姿、
その葛藤を描いたこの作品は、ミステリー好きなら大いに楽しめる作品となっています。
特に、福山雅治ファンなら観ておいて損はないと思います。
「第1位」『そして父になる』
この作品も福山雅治主演の映画。
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作品は、福山雅治が父親を演じるストーリーとなっています。
映画「三度目の殺人」でも一部分だけ父親役を演じていますが、
この映画は、「父親役がメイン」の作品となっています。
【あらすじ】
大手建設会社に勤めている野々宮良太(福山雅治)。
ある日、産院からの電話で、話があると言われ、
妻のみどり(尾野真千子)と共に、産院の職員に話を聞きに行く。
そこで、6歳になる自分の息子が取り違えられた、
他人の息子だと知らされる。
良太は、取り違えられた相手の家族(斉木夫婦)と交流を始めるが、
電気店を営む斉木夫婦の発言に戸惑う。
斉木夫婦は育てた子を手放すことに戸惑ったが、
早く交換をした方が良いという良太の意見で、息子の交換が決まる。
そこから、良太の本当の父親としての葛藤が始まる。
【キャスト】
福山雅治、尾野真千子、真木よう子、リリー・フランキー、二宮慶多、中村ゆり、高橋和也、
田中哲司、井浦新、ピエール瀧、小倉一郎、吉田羊、大河内浩、風吹ジュン、國村隼、樹木希林、夏八木勲、他
【感想】
産院で生んだ大切な子どもが、実は自分の子ではなかった!
この作品のストーリーはそこから始まります。
6年間過ごした自分たちの子どもが、本当の子ではなかった。
生んだ子を間違えられることの苛立ちを感じるお互いの夫婦なのですが、
どう考えても、病院が悪いです。
僕自身、この映画を観ながら病院の関係者の浅はかな態度には腹が立ちましたが、
結局、お互いの夫婦は、息子を交換する決意をします。
子どもを交換するなんて、普通では考えられない出来事なのですが、
本当の子どもと暮らすのが1番の幸せです。
そこで、父親として真剣に子どもと向き合う福山雅治の演技に心うたれる場面もあるし、
周りにいる人たちの心遣いにグッとくる場面もあったりします。
この作品は、父親になる、または、なった時に観るべき映画だと思います。
おすすめです。
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